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男たちのワイングラス [今野敏]


今野敏の作品はたくさんあって、シリーズも多いですね。

好きなのは、「隠蔽捜査」「安積班」なのですが。

ほかにも、「ST」とか「強行犯係」とか、宇宙ものとか、やくざものとか・・・・。


もうたいへんな量です。

これを全部読破している人はいるのでしょうか?



あまりにカテゴリーが違いすぎて 困ります。


格闘モノ、というのか、

奥義というのか、

そういうことを描くのも大好きのようで。


この短篇集「男たちのワイングラス」は茶道の師範で、実はさらに格闘技の家元?

でもある主人公と、友人の神父、バーのマスターの元ヤクザ、

主人公の幼馴染の美女が登場。


まあ大体展開は予想できるのですが。



外国に行っていた主人公の父親が、


なんとシシリア島のマフィアのボスの婿になっていて、


もう世界の裏社会を握っている感が凄いです!




こういう「水戸黄門」的な、

もしくは「遠山の金さん」的な

シチュエーションが結構好きですよね、今野さん。


まあ、そういう気分のときは、

そういうものも楽しいですから。


自分の読みたいものをチョイスすればいいわけです。

この「男たちのワイングラス」は幼なじみを救い出して


めでたしめでたし、となるので。


終わり方も気持ちよく、

気軽に楽しく読めました。



しかし、今野敏、


多作ですね。





男たちのワイングラス (実業之日本社文庫)

男たちのワイングラス (実業之日本社文庫)

  • 作者: 今野 敏
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2018/06/06
  • メディア: 文庫



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「道標」 東京湾臨海署安積班 [今野敏]

こちらも待望の「安積班」

短編集です。

が、安積の警察学校時代や交番勤務時代、新米刑事時代、

湾岸署に赴任したばかりのころ、というように歴史を振り返っています。

その中でも、特に速水との関係、現在にもつながっている班のメンバーたちとの

関係が改めて描かれていて、このシリーズの魅力を確認できます。


同時期に出された2冊の新刊。

二人の警察官の、

方や「公務員として国民に尽くす」

方や「いい刑事になる」

そういう自分を信じて、かつ周りもそうだと疑わず、

ある意味、理解されにくい生き方をしてきたこれまでの軌跡。

そうして、そんな中で彼らにしてみれば「思いがけず」周りに愛されてきた、

生き方。

読者としても、愛さずにはいられない警察官たちです。

こういう作品を出してくれるから

今野敏という作家から離れられないのですよ。


あれ?

新刊でもなかった??

いつもの書店で、新刊書コーナーで見つけたのですが、

昨年11月の発刊になってますね。
すみません。



道標 東京湾臨海署安積班

道標 東京湾臨海署安積班

  • 作者: 今野敏
  • 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
  • 発売日: 2017/11/30
  • メディア: 単行本



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隠蔽捜査 7 『棲月』 [今野敏]

ひさしぶりの竜崎著長です。

大好きなこのシリーズですが、ラストで大森署を去ってゆきます。

「キャリア」警察官が「降格」によって所轄署の署長になる。

それによって、しばしば現場に臨場する「キャリア」

迎える署員たちのとまどい。

それが「竜崎」という人を知るようになってから変わっていきます。

そうして竜崎自身も

妻冴子に、「人間らしくなった」といわれるほどに、

意識してはいなかった部分で大きく変化していたのです。

その変化は、

異動が明らかになった時の竜崎の”『動揺』を感じた”という

表現で明らかになります。

所長室で仮眠をとるときの安堵感。

そういう自分に気づいてとまどう竜崎。


今回は天才ハッカー「ルナリアン」が登場しますが、

彼はある意味「別世界」に棲んでいます。

そしてまた竜崎も、そう言う意味では

別世界の住人なのかもしれません。

このタイトル「棲月」は、まさに「月に棲む」

そんな竜崎のこんな言葉。

「公務員は与えられた場で自分の能力を最大限に発揮するように
努力するだけ」

異動によって出世するキャリアである竜崎を羨む相手に、

「偉いのではありません。やれることの権限が増えるだけです。
我々は国民のために働いている。
偉いのは国民です」


そう信じている竜崎なのです。


署を去る日

署員の「総意」によって、
制服姿の全員から敬礼で送られる竜崎。

『気持ちは受け取った。ありがとう』

こんな言葉を竜崎が口にするのです。


いいラストでした。









棲月: 隠蔽捜査7

棲月: 隠蔽捜査7

  • 作者: 今野 敏
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2018/01/22
  • メディア: 単行本



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隠蔽捜査6「去就」 [今野敏]

「隠蔽捜査」シリーズの6巻です。


久しぶりに竜崎署長に会えました。


今野作品では、このシリーズと安積班シリーズが大好きです。


常に合理的に思考し、信頼する部下に任せるところは、任せる。


「合理的」といいつつ、


しっかり部下を見ていて、気遣いもする。


家族にも、言葉はぶっきらぼうですが、

細やかなケアができる。


なかなかいない素敵な人です。



ただ、こうしたシリーズものになると、

大森署のメンバーも大体分かり、

刑事部長も管理官も、すっかり分かっていて、

もちろんこの作品ならではの

人たちが登場するのですが、

かなり類型化してきます。



ノンキャリアの叩き上げの人からは

どうしても理解されにくい竜崎署長。


階級と現在の地位との矛盾が

ストーリーの根幹にあるわけで、

「最後に勝つ」爽快感はあります。



また、現場の責任者からは信頼される上司であり、

上層部からは異端視されやすいキャラクター。



面白いのですが、

毎度よく似た展開になってゆく。


満足感はあるものの、


そろそろ舞台が変わってもいいのでは?と思います。


ラストで、それとなく、


「移動」の話が出ているので、


次作あたりでは

部署が変わるのかな?と期待もしています。









去就: 隠蔽捜査6

去就: 隠蔽捜査6

  • 作者: 今野 敏
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2016/07/29
  • メディア: 単行本



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真贋 [今野敏]

今野さんの作品としては地味な部類になりますね。

捜査3課という窃盗犯相手の刑事の話。


プロの窃盗犯が相手なので、


刑事もその道のプロでないとあかん、という


萩尾警部補。


女性の秋穂とのコンビが落ち着いてきて、


「人情話」のような趣が出てきました。


「ダケ松」とのやりとりが、


いかにもそんな感じ。


舎人という学芸員の資格を持つ刑事の登場で、


今後、秋穂との絡みが期待できます。


また「ダケ松」の弟子?「音川」も再登場がありそう。



このシリーズは事件よりも、


萩尾刑事のキャラに味わいがあって、サクサクと読めるところが


魅力です。


安積班や、「隠蔽捜査」


STやSFもの、幅広く多作な作者ですが、


好きなシリーズだけ読んで楽しんでいます。


まず期待を裏切られることがないですね。


全巻読破、というよりも、


好きなものだけチョイスして楽しむというスタンスが


いいのではないでしょうか。


希望としては


安積班モノの新作を読みたいです。













真贋

真贋

  • 作者: 今野 敏
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2016/06/21
  • メディア: 単行本



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マル暴総監・・・あまりにも適当 [今野敏]

今野敏さんの作品は、

隠蔽捜査シリーズと、安積班シリーズが好きなのです。

まあそう言う人が多いと思います。

STはちょっと苦手、任侠シリーズは好き。

そんな感じ。

で、この「マル暴総監」ですが、つまらない、とは言いませんが、

さほど面白くもない。

作品によって力の入れ具合が違う,,のかどうか、

そこはわかりませんが、かなり内容の濃さに差があるなあ、

といつも思っています。

そのようにしてシリーズを分けているのでしょうから、

読者も、この作家のものだから、というよりも、

このシリーズだから、という選択をしているのでしょう。

今のところ、他のシリーズを読む気がないので、

隠蔽ものか安積班ものを待ちたい気分ですね。




マル暴総監

マル暴総監

  • 作者: 今野 敏
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2016/05/20
  • メディア: 単行本



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「陽炎」~東京湾臨海署安積班 [今野敏]

今野敏作品の中で何が「王道」なのかわかりませんが、

この「安積班」は大好きなシリーズです。

班長のもと、村雨、須田、黒田、桜井という個性的な

メンバーがいて。

さらに、魅力的な速水がいて。

どの作品もがっかりすることがありません。

今、一番手にとって間違いない一冊といえます。

この一冊の中ではラストの「陽炎」

暑い暑い夏。

受験生の男子がひょんなことから警察に追われることに

なってしまい、「人質」として近くにいた女子をつれて

屋上にこもります。

しかし、誰もそもそもなぜ彼が逃げて、なぜ彼を追っている

のかわからないでいる。

暑さで誰もが判断力を失っている、と考える班長は、最初から

調べ直します。

なんのことはない、さまざまな誤解の積み重ねが判明し、

班長自らが彼の「説得」にあたります。

彼は彼で、勝手に絶望し、死のう、とまで思っている。

・・・・誤解があきらかになり、「人質」のはずの少女が

「これはナンパ」と言い出して、落着。

安積班長の面目躍如の短編です。

少年と少女のラストも嬉しい作品で、いいものを読んだ、と

思わせてくれます。

「安積班」は一度は読んでみてほしいですね。





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「任侠病院」~任侠シリーズ~ 今野敏 [今野敏]

今野敏といえば「隠蔽捜査」でしょうか。

しかし、この「任侠シリーズ」が気楽に読めて面白いです!

「任侠出版」(とせい)
「任侠学校」
「任侠病院」

と、すべて阿岐本組というやくざが出版社、学校、病院を立て直してゆく、
というお話。

代貸の「日村」さんが妙に心配症で、組長と舎弟の間で「中間管理職」よろしく
苦労しながら、やるときは「やる」、さすがに本物のやくざ、と思う凄みが
あって痛快です。

スラスラと楽しんで読めますので、おすすめです。

で、特に注目してほしいのが、お値段です。

Kindle版が安いです!

アマゾンKindle版は734円、しかも20%のポイントがつきます。

単行本なら1728円,文庫本なら799円ですから、かなりお得。

Kindle電子リーダーがなくても、今はKindle無料アプリがあるので、

ダウンロードすればKidle版が読めますから。


任侠病院 任侠シリーズ

任侠病院 任侠シリーズ

  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2015/09/25
  • メディア: Kindle版



任侠病院

任侠病院

  • 作者: 今野 敏
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2011/10/20
  • メディア: 単行本



タグ:任侠病院
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