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空棺の烏 [阿部智里]

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八咫烏の物語の4作目です。

最初から読んできて、どうもこの世界に嵌ってしまったようです。

烏が人間の形になる「八咫烏」の世界。

ここには貴族の「宮烏」と庶民の「山烏」がいます。

今、次の君主たる「若宮」のもとに、

少年・雪哉が仕えているのですが・・・・。

第1巻では、若宮の妃選びの話と雪哉が若宮に仕えるようになった

事始め。

その後2巻3巻と「若宮」は果たして真の「金烏」なのか?

ならびに、若宮の近習として信頼できるものは誰か、といった

雪哉の物語(といってはやや語弊がありますが)


貴族たちの勢力争いと、「外界」から侵入してきた「猿」との戦い、

またこの「山内」の世界の宮烏と山烏の身分上の差別。

八咫烏の世界にどんどん引き込まれてしまいます。


今作は、近衛兵たるものを養成する学校である「勁草院」が主な舞台。


教官とそこで学ぶ雪哉と仲間たちの訓練の日々にも、

貴族の子弟故の差別があり、宮烏と山烏の反発があります。


その中で雪哉には、果たすべき使命があって・・・・・。


一方、若宮は自分が真の「金烏」なのか、確信が持てないまま、

「猿」との戦いが迫るのを感じています。


タイトルの「空棺の烏」はその名のとおりの

結末につながっているのですが、

ストーリーは(たぶん)まだまだ続きます。


1巻の妃選びの、いかにも「王朝風」な雅びな物語、と思ったものが、

ずいぶん遠くまできた、という気もします。


しかし、その1巻ですでに雪哉の家族、故郷が描かれて、

貴族の特権、それに対する少年・雪哉の思い、

八咫烏の生体にも触れていて、

作者の構想が早くから出来ていたのだろうと想像できます。


2巻3巻とすぐ読んできましたので、4巻も「待っていました」

という気分でした。


今後の続編も楽しみに待ちたいと思います。







空棺の烏

空棺の烏

  • 作者: 阿部 智里
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/07/29
  • メディア: 単行本








空棺の烏 八咫烏シリーズ (文春e-book)

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  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/07/30
  • メディア: Kindle版





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